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「コーリャ 愛のプラハ」

ル・シネマで上映される作品て本当に魅力的なものが多いですよね。ちょうど97・98年頃はよくル・シネマに通っていた私。この作品も劇場まで見に行きました。大好きな映画です。

《あらすじ》
1988年、プラハ。元チェコ・フィルのチェロ奏者だったロウカは楽団を解雇されて以来、葬式での演奏や墓標の修復などで細々と生活していた。そんなロウカに友人がロシア人女性との偽装結婚の話をもちかける。一度は断ったものの、背に腹はかえられず話に乗ることにしたのだが、彼女は一人息子(コーリャ)を置いて西ドイツへ亡命。ロウカはコーリャの面倒をみることになる。

1988~89年、東欧諸国が民主化に向けて激しい動きを見せた時代。
もちろんチェコも例外ではありません。何かと因縁のあるチェコとロシアですから、ロシア嫌いのチェコ人はたくさんいたことでしょう。ロウカの母親もロシア人をものすごく嫌っていました。軍服を着たロシア人が道のあちこちに立ち、ロシア軍人の運転する車が往来しているだけで過去の記憶と重なり、彼女の神経を逆撫でしてしまうのです。そんなロシア軍人に駆け寄り親しげに話しかけるコーリャは彼女にとって到底可愛がる存在にはならないのです。もちろんコーリャは純真無垢(無知ともいう)な子供なわけですから、何の悪気もないのですが・・・。

ロウカもロシアのことを快く思っていない一人です。『音楽で成功するなら一生独身』という信念を持っている彼ですから、“ロシア人+子供”のコーリャと一緒に暮らし面倒を見るということは彼にとってかなりの抵抗があったはず。しかし、一緒に暮らしていくにつれコーリャを愛するようになっていき、初めは口も利こうとしなかったコーリャもロウカを愛するようになっていく。初めは相容れなかったもの同士が心を通わせるというのは「バティニョールおじさん」に通じるものがあるし、憎んできた国の人間が全て悪人ではないというのは「ノー・マンズ・ランド」に通じるものがあると思いました。そう考えるとこの映画、やっぱりスゴイなぁ。

ロウカの不器用だけど温かいコーリャに対する思いに感動。コーリャの純真無垢な愛らしさに感動。“人間て美しい生き物だったのね”と思える映画です。

コーリャ 愛のプラハ コーリャ 愛のプラハ

販売元:ジェネオン エンタテインメント
発売日:2000/11/24
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