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「白いカラス」

人間て複雑だ・・・。

《あらすじ》
黒人でありながら白い肌をもって生まれ、黒人であることを隠しながら生きてきたコールマンと義父の虐待・夫の暴力・子供の事故死という不幸を背負い、その苦しみを誰にも打ち明けずに生きてきたフォーニアの恋の物語。苦しみという監獄から二人は解放されるのか・・・?

コールマンにしてもフォーニアにしても、背負っているものが大きすぎます。誰に頼ることも無く、自分の中に大きなしこりを抱えて生きてきた二人。その二人が出会い、関係を続けていくうちに本当の自分を互いにさらけ出すようになっていく・・・。最後に心を許せる人と出会えたことが、せめてもの救いだったと思います。

黒人でありながら肌が白いために、自分で言わなければ黒人だと分からないというのも、なんだか不幸な気がしました。差別を恐れて、白人のふりをしてしまうのも分かるような気はしますが、結局は黒人でも白人でもない人間になってしまったわけです。表面的には白人、だけど他人は騙せても自分は騙せない。それに白人のふりをしている以上、いつバレルのかビクビクして生きていかなければならないのです。その為に母親や兄とは疎遠になり、自分の妻にさえ黒人であることを告げられず、想像を絶する孤独だったと思います。

そのコールマンがただ一人フォーニアに真実を告げるのです。何故でしょう?フォーニアの中にも自分と似たようなものを見たからかもしれません、しかし最大の理由は彼にとってこれが最後の恋だということなのではないでしょうか?今まで自分を偽って生きてきたけど、やはり自分は黒人である。黒人である自分を受け止めて欲しい、愛して欲しいと老人であるコールマンは最後の恋に求めたのだと思うのです。偽りの無いありのままの自分を愛してもらってこそ、人は満たされるのではないでしょうか?そして、それが自分という人間が生きた証になるのではないでしょうか?それはフォーニアにしても、同じように思います。

互いに「あなたが側にいることが幸せだ」と言い合うシーン。二人が救われたような気がしてホッとしました。

それにしても、主役の二人の演技は素晴らしかった!

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