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「眺めのいい部屋」

あのような環境で生きていくのは窮屈に違いない。しかし、人間観察をするにはもってこいの環境だ。特にセシル(ダニエル・デイ=ルイス)は私にとってかなりのツボで、“ちびまる子ちゃん”にでてくる丸尾君みたいだと思った。

《あらすじ》
従兄弟のシャーロットと共にイタリアへ旅行に来ていたルーシーは、同じ宿に泊まっていた青年ジョージと親しくなる。ジョージとのキスをシャーロットに目撃され、慌てるシャーロットに連れられて、ルーシーは予定よりも早く帰国することに。イギリスへ帰った後、セシルとの婚約を決めるルーシー。ある日、偶然近所の貸家にジョージが越してくることになり、ジョージとの再会にルーシーは動揺する。

この物語が素敵だと思えるのは、主人公ルーシーがとても魅力的な女性だからです。イギリスの貴族の娘で、世間知らず。でも、好奇心旺盛で純粋で情熱的で・・・・・。よくこの手の女性はお話の中に登場しますが、ルーシーは他の物語に出てくるキャラクターと一味違う気が私はしました。

私は本物の貴族の娘とはどんなものなのか、会ったことがないので分かりませんが、ルーシーには品の良さや芯の強さを感じたし、窮屈な環境の中で育ったという感じがよく出ていたと思います。作られたというよりも、人としてすごく自然な感じがしました。だから、ルーシーがジョージのことを想っているのに素直になれないところや、セシルに嫌気がさしていくところなど、『ルーシーならこうするだろうなぁ』と身近にいる人物の出来事を聞かされているかのように、見ている私もドキドキしたり、切なくなったりしてしまったのでした。

全体的に窮屈さと奔放さのバランスがとてもいいと思います。白と黒というようにはっきりと区切られていない感じが、物語全体を自然な雰囲気にしていると思いました。その雰囲気の中にセシルやシャーロットなどの個性極まるキャラクターが登場し、いい刺激となって物語を盛り上げています。とても完成度の高い、珠玉のラブストーリーです。

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眺めのいい部屋@映画生活

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コメント

nocciさん、こんばんは。
この映画を見ようと思ったのは、nocciさんに教えてもらった「日の名残り」にえらく感動したからです。期待どおり素晴らしい映画でした。美術に関しての良し悪しは、あまりよくわからないのですが(知ってる画家はブリューゲルくらい)、素敵な雰囲気の映画でありました。ただ、エレガントというだけでなく、しっかりとした人間描写が私の心を魅了しました。まさしく名作というにふさわしい一本だと思います。

投稿: ムム | 2006年2月19日 (日) 01時57分

ムムさん、こんばんは。
私、この映画が大好きです。映像も美しいし、美術もすばらしいし。
ジャンニ・スキッキ「私のお父さん」など、音楽も素敵です。
ジェームズ・アイボリーの映画では、これと「日の名残り」、次点で「ハワーズ・エンド」が好きです。

投稿: nocci | 2006年2月19日 (日) 00時59分

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