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「血と骨」

“人間の皮を被ったライオンのような人” 金俊平を見ていて、私はそう思いました。

《作品内容》
1923年、出稼ぎの為に済州島から大阪へと渡ってきた金俊平。
蒲鉾工場で働き始めるも差別や劣悪な労働条件に嫌気が差し、やがて自ら蒲鉾工場を経営するようになる。工場は軌道に乗り、利益が上がっていくにつれ金に執着するようになる金俊平。その執着から工場をたたみ高利貸しへと転進する。

自分に逆らう者は力で押さえつけ、好きなだけ愛人を作っては自分の血を引く子供を残すことにこだわる。一方では、病人の面倒を診たり、彼なりに家族の死を悲しんだり・・・。金俊平は感情のまま、本能のまま生きている人。
そして自分の縄張りを守ろうとする獣のようにお金に対する執着はすさまじく、強欲。自分のお金を奪おうとする者には容赦しない。野生動物のようなシンプルな考えの持ち主だと思いました。

そんな彼の側で生きていかねばならない人達は大変です。彼の考え方や行動は決して共感できるものではないし、共感以前にあの凶暴さに耐え続けることは不可能です。
暴力ばかりの毎日で、彼の家族や周りの人間は彼から愛されていると感じたことはあったのでしょうか?おそらく、そのようなものを感じることは無かったのではないかと思います。しかし、金俊平が家族を愛していなかったか?というと、それは違うと思うのです。相手に伝わらないくらい、いたって動物的な彼独自の愛情があったと私は思います。

理解されずらい彼の愛情は誰にも伝わることが無く、彼の周りからどんどん人が離れていきました。周りに居る人たちも不幸ですが、周りに理解されることのない金俊平も不幸な人だと思います。孤独です。
そもそも、彼の中に孤独という感覚が存在するのか、それを寂しいと感じるのかは疑問ですが・・・。

年老いて、人生の終わりを故郷で迎えた金俊平は幸せだったのでしょうか?
私にはあんな寂しい人生不幸にしか思えないけど、彼自身は自分の人生に満足していたような、そんな気がする・・・。

血と骨 通常版 血と骨 通常版

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2005/04/06
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